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臨書(りんしょ) |
一般に、古典の手本を見て書くこと。だから小学生が教科書の中の手本を見て書いても、臨書するとはいえない。 |
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間架結構(かんかけっこう) |
間は梁(はり)と梁との間、架は桁(けた)と桁との間のことで、書道でいう間架とは、漢字を書く場合、二本以上の横画、または縦画のあきぐあいのこと。結構とは、組み立てることで、漢字を書く場合、縦画と横画の組み合わせ方のことから、偏(へん)と旁(つくり)との組み合わせなどともいう。画の長短や方向も含めていうことが多い。 |
3 |
関防印(かんぼういん)
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単に関防ともいうが、引首印(いんしゅいん)というのが正しいという説もある。作品を表装するのにここから内側を裁断されては困るという位置を押すので関防印といい、普通は作品の右肩上に押す。通常、よい語・めでたい語(吉語)を彫ったものが多い。 |
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自運(じうん) |
手本をみないで、自分の思ったとおりに書くこと。臨書に対する語である。 |
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倣書(ほうしょ) |
手本を見て書く練習を十分にした後、その手本にない別の字を、その手本の書きぶり(用筆、字形など)で書くこと。 |
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落款(らっかん) |
落成款識(らくせいかんし)の略。作品の主要部分(本文)を書き終わってから、署名や年月などを書き、押印することをいう。 |
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造像記(ぞうぞうき) |
仏像を造ったとき、その目的などを彫った銘文。中国・北魏や唐時代の石仏の造像記や、わが国・飛鳥時代の法隆寺金堂薬師三尊(金銅仏)の光背銘などが有名である。造像銘ともいう。 |
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古筆(こひつ) |
平安時代から鎌倉時代にかけて書かれた、仮名や和様漢字の作品。また、古筆の筆者を鑑定することを専門とする古筆家(こひつけ)、古筆見(こひつみ)を省略していったものという。姓を古筆といって現存する。 |
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蔵鋒(ぞうほう) |
鋒とは筆の穂のこと。字を書く際、起筆の所で、穂先をあらわにしないで書くこと。また、線の中央を穂先が通るように書いていくこと。 |
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露鋒(ろほう) |
蔵鋒の反対で、起筆のところで穂先が出るように打ち込むこと。また、横画では上縁を縦画では左側を穂先が通る場合のこと。 |
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手書き(てかき) |
たくみに字を書く人。能書家(のうしょか、書をよくする人)または略して能書(のうしょ)ともいい、能筆(のうひつ)、手師(てし)ともいう。。 |
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布置(ふち) |
配置と同じ意味であるから、字の配置をいう。くだけたことばの字配り(じくばり)と同じ。字の位置、字間、行間、周囲のあきを考えることになる。 |
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楷書(かいしょ) |
真書(しんしょ)または正書(せいしょ)ともいう点画を少しもくずさずに書く書体で、九成宮醴泉銘がその例である。現在は、正式の場所ではこれで書くことになっている。 |
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運筆(うんぴつ) |
漢字やかなを書いていく場合の運筆のこと。遅速、緩急に関係する。 |
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起筆(きひつ) |
字を書く場合、点画などの書き始めのこと。または、その書き始める部分をいう。現在小学校などでは、始筆(しひつ)という新しい用語を使っている。 |
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雅印(がいん) |
芸術作品に押す印を、一般社会で用いられる実印や認印と区別していう。雅印を押す場合、押された印も作品の一部となる。 |
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墨跡・墨蹟(ぼくせき) |
特に、鎌倉時代から江戸時代にかけて、僧、特に禅宗の僧が、書いた書である。一般の書の作品は書跡(しょせき)という。 |
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草書(そうしょ) |
漢字の書体のうちでは最も速く書ける書体であって、十七帖がその例である。書くのには速いが読みにくく、一般の人がこれを正しく習得することは不可能に近いので、現在の社会では使われなくなった。 |
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向勢(こうせい) |
たとえば、日の字を書く場合、縦画二本をふくらますように書くこと。顔真卿の楷書などは向勢になっている。 |
20 |
背勢(はいせい) |
たとえば、日の字を書く場合、縦画二本が中に反って胴が細くなるように書くこと。欧陽詢皇甫府君碑がその例である。 |
21 |
拓本(たくほん) |
石摺(いしずり)ともいう。石碑又は、拓本をとるために文字を石に彫り移したものの面に、紙をあててその文字を摺り取ったもの。 |
22 |
隷書(れいしょ) |
中国の漢時代に使われた書体。 |
23 |
造像記(ぞうぞうき) |
仏像を造ったとき、その目的などを彫った銘文。中国・北魏や唐時代の石仏の造像記や、わが国・飛鳥時代の法隆寺金堂薬師寺三尊(金銅仏)の光背銘などが有名である。 |
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墓誌銘(ぼしめい) |
金属板や石に死者の事跡などを彫り付けて、墓の中に埋めるもの。 |